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KOBEZINE

INTERVIEW

2019.8.8

三宮一貫樓を支える影の主役、それは「豚まん女子」!〜毎日、「美人豚まん」を作る彼女たちが語る飽くなき探究心とは

Text_ikekayo / Photo_Makoto Aizawa

三宮一貫樓の豚まんの美味しさの秘密は、もちろん1つ1つお店で手作りしていること。では、作っているその人たちって、どんな人なのかご存知ですか?
今回登場してくれたのは、三宮一貫樓で毎日豚まんを包み続けている5人の「豚まん女子」たち。その年齢層は19歳からなんと78歳までという幅広さ!年代、職歴、経験年数もバラバラのみなさんに、豚まんのこと、三宮一貫樓のこと、そして仕事の奥深さなどなど、普段はなかなか聞けないお話を聞いてみました!

三宮一貫樓ならではの広い年齢層

今回登場したメンバーの最年少は同期入社の南さんと長石さん。お二人とも、高校卒業後に入社されて今年が2年目です。

南さん

南さん 私は中学生くらいから自分が作ったものを人に食べてもらうってすごくいいなと思っていました。就職活動のときに三宮一貫樓に来て会社見学をしたら、雰囲気がいいだけではなくて、ここは実演販売があるじゃないですか、それを小さい子どもさんが見ていて、「夢、与えられてるやん!」って思って、それでここに就職することに決めました。

長石さん

長石さん 私は製造の仕事がしたくて三宮一貫樓に入りました。ここはみんな優しいです。以前、他のところでは人間関係があまりうまくいかなくて行きたくないって思うこともあったんですけど、ここの人はみんな優しくて、親身になっていろんな話を聞いてくれるから続けられてるのかなって思います。

そして、そんな彼女らを「孫みたい」と言うのは、勤続年数がのべ40年(!)にも及ぶ山下さん。いつもは、本部のある工場で豚まんを包んでいます。

山下さん

山下さん 私が三宮一貫樓に入ったのは、まだ鈴蘭台にお店があった頃です。当時は出前なんかもやっていて、洗浄機もない時代でしたから、朝から晩までひたすら皿洗いを頑張っていました。その後、通販を始めた頃から豚まんを包んでいます。私は、裏方のお仕事って大好きだから、三宮一貫樓のお仕事が大好きですよ。やっぱり、仕事や会社を好きになるって大事なことですよね。

そしてこちらは三宮一貫樓のムードメーカー、二星さん。高校卒業後から働き始め、今年で9年目です。

二星さん

二星さん もともと食品に関わる仕事がしたいと思っていて、求人情報を見ていた時に三宮一貫樓を見つけて、ここは有名だし、美味しいし、と思って選びました。職場訪問させてもらったときに「なんかいいかも!」って思ったので決めましたね。

最後の5人目は、常務をして「うちの番人」と言わしめる、重鎮の井上さん。他の食品会社から三宮一貫樓へ転職し、10年以上の経験を持つベテランです。料理や商品についてはもちろん、新人教育、職場のルールや環境づくりにおいても尽力し、多くのスタッフを率いてきました。

井上さん

井上さん 三宮一貫樓って家族ぐるみみたいな仲の良さがあって、それはいいんですけど、仕事のときにはそのせいでお互い馴れ合いになってしまわないように気をつけていますね。「これぐらい、いいやん」ってなってしまうとミスにもつながるし。だいぶ良くなりましたけどね。

三宮一貫樓を支えているのは、こんな個性豊かで明るい女性たち。インタビュー中も、終始笑いに包まれます。そんな彼女たちに、お店で作られる豚まんのおいしさの秘密を聞いてみました。

「美人豚まん」へのあくなき探究心!

三宮一貫樓では、入社後に研修で豚まんを包む修行をします。習得にかかる時間は人それぞれですが、最初は生地で生地を包むところからスタートするのだそう。豚まんの生地は餃子とは逆で、濡らしてしまうと生地がくっつかず穴が空いてしまいます。ですから、最初のハードルは、中に入れる具の汁で生地をつまんで閉じる部分を濡らさないようにすること。

南さん 正直、入社前は「包んどけばいいやん」って感じやったんです。でも、やってみたら全然違った。夏場になるとかやくがゆるくなるから、それをどうやって具が外に出ないように包むかとか、冬は冬で、生地が固くなるのでストーブで温めたりとか。年中、どうすればいいか考えて、いろいろ失敗して成功して、の繰り返し。周りから見たら簡単に見えるかもしれないけど、すごく難しい仕事なんやって、中に入ってみて知りました。

二星さん 一応最初にすべて教えてもらってるんですけど、そのときは全然理解できてなくて、見よう見まねで作り始めるんです。そのあとに、だいぶ自分のなかで「できてきたな」って思えた頃に、もう一回改めて教わると、あ、そういう意味か、ってわかる。こういうふうに包めっていうことやったんやなって。だから、一回では伝わらない部分が多いかもしれないですね。ある程度できるようになってからもう一回言われると理解できる、というか。

井上さん 豚まんを蒸す前に発酵させるんですが、そのときに生地が膨らんで、中の具の重みでぺっちゃんこになってしまうんです。だから、そうならないよう、少しでも高さがある豚まんを、三宮一貫樓では「美人豚まん」と言うんです。

なるほど「美人豚まん」!奥が深いですね!

「豚まんあるある」なのは、豚まんの底に貼っているヘギ(木を薄く剥いだ小片)をはがすときに、どうしてもきれいにはがれず、ヘギに生地がいっぱいついてしまってちょっと残念なこと。

さらにもっと残念なことに、底が薄いとはがすときに穴が空いてしまうこともありますよね。でもこれは、ひとつひとつが手作りの豚まんならではのことでもあるんです。底が分厚い豚まんを作ることって、実は結構、熟練の技が必要だからです。

井上さん コツは、豚まんの底を持たないようにして、ぶらさげる感じで持って、かやくの重力で底を丸くすることなんですよ。
でも、みんな心配やから底を持ってしまう。それで、ぺったんこになって平らになって広がって、高さのない豚まんができる。優しく丸くなるように、そういう思いを込めて作らないとだめなんですよね。
自分なりの工夫も大事なんです。包めたからこれでいいわ~と思ってしまうと、そこからの成長はない。だからいろんな先輩方の包み方を見たり、技を盗んだりとかね。

なかなかに高度な技が求められるお仕事なわけで、最初はうまくいかない新人さんがいるのも無理はありません。そんな人たちをずっと支えてきた山下さんはこう言います。

山下さん 私は、三宮一貫樓の本部にある工場で勤務してます。そこは、新人さんが入ったら必ず研修に来るところなんです。最初はなかなかうまくできないから、ショボンとなったり、悩んだりする子もいてね。そういうときにちょっと後押しができたり、「頑張って」って声かけてあげられたらと思っていますね。最初はみんなできないから。私でもそうやったし。だから、陰ながらちょっとしたフォローができたらいいなって思っています。

ひとつひとつが手作りである三宮一貫樓の豚まん。お店に並ぶものは、すべてが誰かの努力の賜物なのですね。
また、三宮一貫樓といえばやはり実演販売です。道行く人たちにずっと見られて、あれってけっこう緊張しませんか?

二星さん 初めはもう、めちゃくちゃ緊張しました。本店には実演台と店の奥と、作業台が2つあるんです。最初は絶対奥にいるんですけど、いざ自分が前にいかなあかんってなったときに、すっごい緊張するんですよ!(笑)
そら、そんなに全員は見てないでしょうけど、「みんな、見てるんちゃうか」って思ってめちゃくちゃ緊張しました。でも今は、めっちゃ見てほしいって感じです!(笑)

長石さん 私はいまでも緊張します…。

南さん 私も。前で立ち止まられるとすごい緊張します!

やはり実演販売は相当な緊張を強いられるところなのですね。それに慣れるには、やはり経験年数がものを言うようです。

ただ、お客様にすれば、実際に作っているところを見ることができるのはやはり安心につながります。それに、パフォーマンスとして楽しいだけではなく、そのシズル感、ライブ感を伝えることでお客様とのコミュニケーションにもなるなど、重要な意味を果たしているのが実演販売なのです。

日々のお仕事で思うこと

最後は、三宮一貫樓でのお仕事について、それぞれが感じるやりがいや想いをお聞きしました。

山下さん 私は工場で、通販用の豚まんを製造してるのですけどね、やっぱりお客さんからの嬉しいお便りを読ませてもらったら「よかったな~!」って思います。それが、一番の感謝ですよ!

三宮一貫樓には、お客様から直筆のはがきで感激のコメントが多数寄せられています

長石さん はじめ入った時、一年も続けられるとは思ってなかったんですよ。「この子はすぐ辞めるんやろな」って実際に言われてたし。私は体もあんまり強くないので、仕事を休むことが多かったんですけど、夏場に体調が悪くて立ち仕事ができないときに、冷房が効いている事務所で座り仕事をさせてくれたんです。「長石さんが働きたいと思うんやったら、事務所に働きにおいで」って。そんなこと言ってくれるところ、なかなかないと思う。
マネージャーや、社長、専務、常務が、働きやすい環境を考えてくれて働かせてもらってるので、感謝してます。

井上さん 私は口うるさくいろいろ言うので、煙たがられることもあると思うんですけど、包み方にしても、私が教えたことを教えられた子たちが、また次の子や新しい子たちに、私が教えた通りに教えてくれたりするのを見ると嬉しくなります。
うちは中国人の人も多いから、実際にやってみせたりいろんな例えを使ったりと、ちょっとでもわかりやすくなるように工夫して伝えてるんですよ。
例えば、餃子焼く時はUの形に置くのに、さかさまに置いたりする子もいるから、「おいしい口の形に置いてね」って教えるんですけど、それを、教えられた子たちがまた違う子たちに「おいしい口で置いてね」って教えてて。「あ、ちゃんと聞いててくれたんや」って(笑)。

いかがでしたか?私たちが美味しく頬張る豚まんは、こんなキュートな彼女らの手によって作られています。毎日、ガラスの向こうや工場の中で、豚まんのひとつひとつに想いを込めて、何度も何度も繰り返してきたからこそ、あの味や美しさを味わえるんですね。

今回、豚まん女子たちの想いやこだわりを聞いて、「あの人いるかな?」と、実演台を覗いてみる楽しみがひとつ増えたように思います。あなたも三宮一貫樓の前を通ったら、ぜひ覗いてみてください。きっと、今日も彼女たちが笑顔で豚まんを包んでいるはずです。

三宮一貫樓 安藤からひとこと

今回のKOBEZINEいかがでしたか?当店の女子スタッフが元気な理由を少しはご披露できたでしょうか。

インタビュー直前は、「緊張で吐きそう…」とか「はやく帰りたい」などと口にしていた彼女たちでしたが、いざインタビューが始まると、それが嘘のように喋る喋る(笑)。 

おかげで私も「ほぉ、そんな気持ちで仕事に臨んでくれてたんだ」、「そんな風に声掛けするとモチベーションが高くなるのか」など、目から鱗が落ちるようなインタビューでした。

そんな彼女たちがあらためて愛おしく、そして頼もしく感じる有意義な時間でした。

このインタビューが当店の豚まんをさらに美味しくするスパイスになったかなと、手前味噌ながらそう思ってしまいました。

さぁ、今日は誰の作った豚まんをたべようかな(笑)。

おまけ「豚まん女子街角スナップ」

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