

「勤続して28年になります。古くから一貫樓にはお世話になっております。今までで、やはり一番大きな出来事といえば「阪神淡路大震災」ですね。あの時は三宮本店が震災で壊れて大変だったのを忘れることはできません。先代の社長や専務たちと一緒になって、雨が降りしきる中をカッパ着てメガフォン持ってあっちこっち走り回りましたよ。従業員一同みんな被災者でしたが、この荒田の工場の前でも商品を提供し続けましたね。在庫がたまたまこちらにはありましたので、場所を移動しながら、豚まんを提供していました。
朝も早くから夜遅くまで交通の便も悪かったんですが、皆で力を合わせて、なんとかがんばっていけました。本当に大変な時期でしたね。
一貫樓の商品に対しては、ここで製造されたものが、各店舗へ運ばれて商品となりお客様に提供されていくので、毎日気が抜けません。いいものを提供して喜んでいただきたいですから、心をこめて作るようにしています。ほんと、子供みたいなもんですよ。
出来が悪かったり、生地がやわらかすぎたりとか、日々商品の状態をチェックしてできるだけいいものができるようにこころがけています。温度調節には特に気を使いますね。簡単なようでいてとても難しいです。私みたいに長く働いてても難しいです。生きものですからね、生地は。そりゃあ難しいですよ。
生地が悪くてもダメ、蒸しがわるくてもダメ、全部が総合的に良くないと商品として成り立ちません。そこが手づくりにこだわる所以ですね。
スタッフは皆ベテランばかりですので、安心して仕事ができています。たまに厳しく叱ることもありますが、お互いに声を掛け合ってうまくコミュニケーションをとっていますよ。現在の若い幹部の方達も素晴らしいアイデアや技術をもっているので心強いですね。インターネットを使って通信販売や宣伝など、新しいことにもどんどんチャレンジしていっている姿が頼もしいです。若い人なりのやり方でいい方向に向いているのが分かります。
若い方にはもっと視野を広げて、この三宮一貫樓という会社を大きくしていってほしいですね。とても楽しみです。私もこの年になるまで働けるとは思ってもみなかったので、本当に感謝しています。幸せですよね。
いつまでも私達は縁の下の力持ちであり続けたいです。
